「え、じゃあさ、これから一緒に浴衣選びに行こうよ!夏祭りといえばやっぱり浴衣着なきゃ!」



あの事件以来行っていないから、浴衣ももう嫌な思い出と一緒に捨ててしまった。


ちょうど何を来ていこうかと考えていたところ。


やっぱり夏祭りは浴衣だよね。



「本当?一緒に選んでくれる?」


「もっちろん!全力で瑠莉が可愛く見えるもの選んであげる!」



それは頼もしい。


1人で選ぶにはちょっと不安があったから。


友香ちゃんはセンスが抜群にいいし、きっと素敵な浴衣を一緒に選んでくれるはず。



「話戻るけど、きっとさ、瑠莉がもっと天地と向き合えば答えも出てくると思うよ。今の瑠莉見てたらそんな気がする」



残っていたメロンソーダを一気に流し込んで、こちらを真っ直ぐに見る友香ちゃん。



「うん、わかった。ありがとう友香ちゃん」



琥珀くんと向き合うか……


来週の夏祭り。


ちゃんと琥珀くんと向き合ってみよう。


私の気持ちの答えが見つかるように。


琥珀くんに告白の返事ができるように。