心春が3歳となり、心春と2人お決まりの散歩コースを手を繋いで歩いていた。

「ここにお手紙入れるの?」

「うん、そうよ」

ポストに手紙を投函するのを心春は凄い楽しいようで日課になっていた。

それからの日々はごくごく平凡だけど幸せだった。

結婚して6年。

ただ、それでも光太郎の母とは仲直りどころか会う事すら出来てなかった。

心春が産まれた時は会えるかと思ったがダメだった。

旦那も口にはしないが悩んでたと思う。

口にはしないが仲直りしたいと思っていたと思う。

心配はお互いしてたんじゃないかと思う。

そしてさらに1年が過ぎて心春が幼稚園に入園する日が来た。

旦那もこの日は仕事を休み入園式に備えた。

「心春可愛いよ」

「ほんと?」

「うん!とっても」

「あ、菜音くんだ!おはよー」

幼稚園までの遊歩道を2家族、にこやかに歩いて進んだ。

「いやぁ、感慨深いね遂に幼稚園児か、2人共」

入園式も無事に終わり、旦那は菜音くんのお父さんと。

私は菜音くんのお母さんと色々話をしながら帰宅した。

家のアパートに入ろうとしたら1人の女性が家の前で待っていた。

「……母さん?」

「久しぶりね…元気してた?」

それは光太郎の母だった。

すると心春を見つめた母は心春に優しい声で言った。

「入園おめでとう。はじめまして、おばあちゃんです」

「ありがとう…ございます」

私は涙を流した。旦那は不思議そうな顔をしていた。