そんなお父さんのいきなりの提案によって、わたしの用心棒に千隼くんが抜擢された。



そのあと、引っ越し業者さんがきてくれた。

千隼くんを含む、慧流座の他のメンバーは、お父さんの引っ越しの手伝いとしてきてくれたらしい。


みんなのおかげで作業は早くすみ、お父さんを乗せた引っ越しトラックは、新しい引っ越し先へと発進したのだった。



引っ越し作業も手伝ってもらったことだし、その日はわたしの家で、慧流座のメンバーに晩ごはんを振る舞った。


「それにしても、まさか総長と咲姫さんが昔の幼なじみだったとは〜!」


そう言って、青い髪の人がわたしの作ったビーフシチューを口へと運ぶ。


「うんっま!!」


いつもと同じように作ったビーフシチューだけど、目をまんまるにして「おいしい」と言って食べてくれた。