「あら,やっぱり起きてたのね。そんな気がしたのよ…はい,取り敢えず水分とって」



お母さんは私にぬるいお茶を渡す。

素直に受け取った私は,コクリと少しだけ口をつけた。



「静香を連れてきてくれた優くんに話は聞いたわ。寝不足なのも知っていたし,ストレスが原因だと思って病院には連れてかなかったの」



お母さんは順序だてて現状の説明をする。

なるほど,そりゃその通りだ。と,私は思った。



「数日たって何か不安なことがあったら病院に行きなさい?」



多分大丈夫だと思うけど…

私は口には出さないものの頷く。



「ま,取り敢えず今は寝ときなさい」



頭を撫でられながら,私は誘導されるように横になった。

そして,すぅっと息を吸うように私は眠りについたのだった。