〜28スタジオ~

まだかなり早い。

スタジオの中には、今朝方まで撮影していたドラマのセットが、残されたままであった。

赤倉が見たところでは、どうやら高級マンションのリビングといったところである。

テーブルの上には、フルーツやワインが置き去りにされている。

ワインや家具も本物であり、知識はないものの、えらく高そうなのは感じとれた。

(さすがテラだな・・・何がどこも同じ様なものだよ。全然ケタ違いじゃないか。)

ひとまず、ソファーに腰を下ろした赤倉の目が・・・文字通り点になった。


赤倉の座ったソファーの向かい側に、毛布を被った長いソファーがあった。

その毛布の縁から、細く白い脚が見えており、ふと見ると、絨毯には下着が落ちている。


(う、うそだろ💦・・・何で?)

うろたえながらも、目はしっかりと、太もも辺りまで露出した美しい脚に釘付けであった。

その時、その脚の主が動いた。


「ふぁ~ぁ。メイ?何時?」

「あ、あ、朝の9:37です」

とりあえず答えたところで、この美脚の持ち主が、ラブであることがわかった⁉️

「ねぇ~今日の下着ぃ~。ちょうだい」

赤倉は、一瞬絨毯を見たが、「今日の」と言うからには、やっぱり「昨日の」ではない。

それぐらいは何とか頭が機能してくれた。

彼女は向こうを向いていたが、動いたせいで、背中から小さなヒップまでが露出した。

(な、なにも着けてない💦💦)

赤倉は、天下のスーパースターを目の前にして、非常にまずい状況であることに、冷や汗タラタラであった。