その頃、ペレ遺跡最深部の部屋では、異変が起きていた。

図形の描かれた壁の中央にあった「紋章」が、光ったかと思うと粉々に砕け散った。

そして、その壁の向こうに、真っ暗な部屋が現れたのである。

スタッフの一人が、その暗闇をそっと覗き込んだ時。

「グワッ⁉️」

何かが彼の体に《《入った》》。

「た、助けてくれ❗️頭が・・・グォー❗️」

頭を抑えて転がり回る彼に、他の一人が駆け寄る。

「だ、大丈夫か?どうしたんだ?」

彼の体に手をかけようとした時。

暗闇の奥から、異様な風と《《恐怖》》が、吹いて来た。

「こんな地下に、風?」

そう思った瞬間、激痛が彼を襲った。

「な・・・何なんだ⁉️」

残りの三人が、二人の方を向いた時。
『暗闇』が、ゆっくり穴から這い出て来る。

太古に封印された悪魔の生命体『レム』であった。

その『暗闇』に包み込まれる二人。
断末魔の叫びが、部屋に響いた。

「に・・・逃げろ⁉️」

慌てて部屋を飛び出す三人。

途中の通路で、メイと三人が出会った。

「あ、伊達さん!みんな。小田さんが大変なの❗️」

「メイさん、早く逃げて❗️」

「えッ?」

「霧島さんと、田辺さんがやられた❗️」

「やられたって、何に?何があったの?」

「闇・・・闇が襲ってきたんです❗️」

「なんのこと?」

「とにかく、ここを出ないと❗️」

「なんだかわかんないけど、ダメなの。何かが爆発して、出口をふさがれちゃったのよ!」

「さっきの振動か・・・そんなぁ…」

絶望の表情で、上方を見上げる伊達。

「待って、ラブに・・・」

携帯は、さっきの爆発で壊れていた。

「クソッ!私の鞄に緊急用にラブがくれた極秘携帯があるわ」

「鞄って?」


「・・・下の部屋よ❗️」

四人は、そろって下を見つめた。