~TERRA~

(ラブ様、長官からです)

(メインにつないで)


メインモニターに、アースのベルベット・スタンリー長官が映る。

「ベル、要塞の件?」

「いや…ラブ。たった今、私の元にHEAVENからのメッセージが届いたんだ。それがどういうことか、分かるね」

(…⁉️)

「アイ! 回線へのアクセスをリサーチ」

「すでにやってみましたが、外部からの侵入はありません。もとより、この極秘回線に外から入り込むことは不可能です」

「おいおい。中に敵がいるってことか?冗談じゃねぇ。このシステムに入れるのは…」

「T2、あなたとラブ、メイ、バーン大統領、ベルベット長官、そして…」

「ヴェロニカ」

アイの言葉の最後を、ラブが締めくくった。

「彼女は…あの遺跡も研究していたわ…」

「おい、ラブ!まさかヴェロニカを疑ってんじゃねぇだろな⁉️」


赤倉の言葉が頭に蘇る。

「アイ、ラルフ長官は、彼女の部屋に?」

「はい。二度お入りになっています」

「二度?」

「ええ、一度目はお見えになった夜。二度目は、帰国される日に忘れ物を取りに来られました」

「忘れもの…?アイ、彼女の部屋のセキュリティロックを解除して、二人の会話記録を聞かせて」

「ラブ❗️」

「T2、仕方ないの。プライバシーには踏み込まない約束だけど、緊急事態だから。私だって、ヴェロニカのことは信じてるわ」

「ラブ、流します」

メインスピーカーに、親娘の会話が流れた。