ほんとに?

あっ髪の毛……

パラッと類くんの顔の横に,私のある程度長い髪が垂れる。

私がよけようとすると,類くんに止められた。



「……いいよ。どうせ気にならなくなる」



類くんが髪を退けようとした私の手首を掴んで引き寄せる。

類くんの閉じていく目を見て,私も静かに目蓋を下ろした。

何度も,お互いの唇が合わさる。

どちらが,ということもない。

なんとなく外しては,お互いに合わせた。

同じ温度になって,お互いの息がかかって,今度はお互いの温度が上がる。

ーキュウゥゥゥ

慣れない連続のキスに,私の体は音をあげた。

類くんの肩に置いているてだけでは,自分の体を支えきれない。



「おっ…と,だいじょうぶ?」



気づいた類くんが,抱き止めてくれる。