つい、声を荒げてしまった。


ユウジくんがカッと目を見開く。


信じられないと行った様子で僕を見つめる。


「とにかく、僕はもう帰るよ」


左右に首を振りユウジくんの部屋を出ようとしたとき、ドアをノックする音が聞こえてきた。


視線を上げると祖母が立っている。


「ご飯の準備ができましたよ」


祖母は抑揚のない声でそう言ったのだった。