今の会話、なんだか新婚っぽくなかったか?


ヒトミと結婚したら毎朝こんな感じなのかなぁ?


そう思うと更に頬がにやけてきてしまう。


キッチンへ向かう前に一度ちゃんと頬の筋肉を引き締めてから、僕はドアを開けた。


どこの部屋も和室だけれど、キッチンダイニングだけは高いテーブルと椅子になっていた。


床もフローリングである。


「おはようございます」


キッチンにはすでに父親もユウジくんも揃っていて、僕は頭を下げた。


客人である僕が一番最後に起きるのはダメなことでは無いと思うけれど、少しだけバツが悪い感じがした。


「さぁ、みんな座って」


ヒトミと母親が作った料理が食卓に並ぶ。


大根のお味噌汁にだし巻き卵に焼き魚。