翌日、泊まった部屋の窓から外を確認してみると太陽は雲で覆われていた。


ヒトミに聞いていたとおりあまり日が差さない村みたいだ。


湿度は高くでじっとりと絡みつくような熱に汗が流れ出し、僕はすぐに窓を閉めた。


この村の人たちはこの湿度の高い夏を過ごすためにエアコンや除湿機は常に稼働させているようで、家の中は快適だった。


北海道では真冬でも半袖で過ごせるくらいに家の中を温めると言うし、それと同じことなんだろう。


ちょうど着替えを終えたとき、ふすまをノックされた。


「ケイタ、ご飯できたよ」


ヒトミの声だ。


「うん。今行く」


答えてから頬がニヤける。