それに比べてヒトミはこういうことになれていない様子で、ずっと1人で烏龍茶を飲んでいたのだ。


時々先輩たちから声をかけられて返事をする以外には、自分から積極的に話そうともしなかった。


可愛いけれど消極的。


酒が絡む席では正直浮いている存在だった。


だけど僕はヒトミから目をそらすことができなかった。


雪のように白い肌に、細くて長い手足。


まるでモデルのように整った顔立ち。


ここまで完璧なら、たとえお酒が入らなくても自信を持って会話をできるはずだった。


だけどヒトミは終始うつむきがちで、そんな彼女のことが気になった。


こちらから話しかけても会話はあまり続かず、次の約束もできないまま、番号交換もできないままお開きとなった。


でもこのままで帰るわけにはいかなかった。