触れられた場所が徐々に熱を持ち、そこから気持ちが軽くなっていく気がする。


けれど、それすら今の僕には許されない気がしてならなかった。


「ユウジくんも、よく勇気を出して私に話しにきてくれた」


ユウジくんは唇を引き結んで泣き続けている。


復活祭で悪知恵さえ働かせることがなければ、自分の姉はこんな姿になることはなかった。


2人共この結末を自分のせいだと思い、心の底から反省していた。


それからヒトミの体はようやく土の中に葬られた。


棺桶は固く閉ざされ、大量の土が被せられる。


それはまるで二度とこの世に出てこないようにと、強く願いが込められているようにも感じられた。


「まだ油断してはいけないよ。死者は無理やり蘇らせられたことを、怒っているかもしれないからね」


最後に、神主さんは静かな声でそう伝えたのだった。