ヒトミの体はまるでおもちゃみたいに横に転がり、そして止まった。


畳の上に転がったヒトミの背中からドクドクと黒く変色した血が流れ出す。


「ヒトミ!?」


顔を近づけて呼吸を確認する。


胸に手を当てて鼓動を確認する。


そのどちらも、もう止まっていた。


「お姉ちゃんは、もともと死んでいたんだ」


ユウジくんは大粒の涙を流しながらそう言ったのだった。