もうすぐ終わる。


そう思ったときだった。


ビチャッ!!


冷たい液体が僕の顔に降り注ぎ、ハッとして目を開いた。


ヒトミが目を見開いて僕の上に倒れ込んでくる。


その奥からユウジくんの姿が見えた。


ユウジくんはボロボロと涙をこぼし、服は血で汚れている。


そして右手には……僕があの時落とした包丁が握りしめられていたのだ。


僕は呆然としてユウジくんを見つめる。


ヒトミは僕の上からピクリとも動かない。


「ヒ……トミ?」


声をかけて体を揺さぶる。