「復活祭のことだね? あの祭りは本当にすごいものだと思うよ。他の村や町、特に都会では決して受け入れられないだろうし、できる人間だって存在していないはずだよ」


僕は心からの感想を述べた。


人知を通り過ぎた存在でしかなし得ない復活祭。


それだけ古い伝承があるのだと思う。


「そうなんだけどさ、えっと……」


ユウジくんは視線をさまよわせて口ごもる。


そういえば今朝もこんな様子でなにかを話そうとしていたっけ。


無理やり聞き出すのは良くないと思い、僕は聞き役に回ることにした。