「しっかり寝ろよ。おやすみ」 新田さんはそういうと、部屋から出て行ってしまった。 すっかり酔いが覚め、私は真っ白になった頭で一つの答えを導き出す。 「…………もしかして、釣った魚に餌やらなくなるタイプ?」 というよりもしかして新田さんは、私に気がなかったのか。 もしかして、あの距離感は遊び人ならではだった? 他では遊んでないというのはリップサービスだった、とか? え、ちょっと、状況が理解できない。 一つだけ分かることといえば、拒まれた、ということだけだ。 ***