────恋をしたことないなんて、可哀想な人。 ふと脳裏をよぎった言葉と、心から軽蔑したというようなあの表情。 よりにもよってなタイミングだ。 生まれたままの姿でベッドにて女を組み敷いている真っ最中。 甘ったるい女の声に気分も高まっていたのに。下半身も脳も一気に冷静になっていく。 「……んー、悪い。萎えた」 「えっ……」 女の上に乗り上げていた身体を起こし、ベッドから立ち上がりミネラルウォーターを飲む。