「なんか恋ってすごいんですね」
「ん?」
「だって……世界にはたくさんの人がいるのに、その中で2人が両想いになる可能性なんてきっと、ごくごく僅かで……」
一瞬でも時間が違えば、私たちは今も出会っていなかったかもしれない。
それは、すごく怖い……。
「だから、私と先輩が、出会えたのは……奇跡なんじゃ、ないかなぁって……思うんです」
「奇跡?」
「はいっ」
先輩は、嬉しそうに口角を緩めたあと、
「奇跡でもあり、出会うべくして出会った俺たちなんだろうな」
「えっ……?」
出会うべくして出会った?
それって、一体どういう……。
「俺たちは出会う運命だった。それはもう……何年も何十年も前から決まっていたことでもあるんだろーな」
優しく髪を撫でながら、幸せそうに笑う先輩。
「先輩、それって……なんかすごく素敵ですね」
「だろ」
先輩は、また笑った。



