「瑠衣はそうじゃないの?」
少し甘さを含んだ声が耳元で落ちる。
キュウっと胸が締めつけられる。
すごく恥ずかしいけど。でも……離れたくないってのは。
「私も……先輩と同じです。離れたく……ないです」
たくさん遠回りしちゃったからこそ、思うのかな……。恋をしたらみんなこんな気持ちになるのかなぁ。
「なんだそれ。瑠衣、可愛すぎ」
肩にポスッと落ちてきた。先輩の髪の毛がわずかに見える。
ぎゅーっと、抱きしめられて密着する。
「それにすげーどきどき鳴ってる」
ひゃ……。心臓の音、先輩に聞かれちゃってる。うう……っ、恥ずかしい。
どきどき、どきどき。
背中に伝わる、鼓動。
あれ、これってもしかして……
「先輩も……どきどきしてますか?」
尋ねてみるけど、先輩は無反応。
ひゃ、うそ……。違ったかな。聞いたのまずかったかな。



