少しだけ薄暗くて、だけど顔はしっかりと見える。
開いたままの窓から風が入り込み、ふわりと白いカーテンを揺らす。
「俺と付き合って。俺の……彼女になってよ」
「はいっ……!」
待ち望んでいた。先輩の彼女になることを。
「よかった。やっと俺だけの瑠衣だ」
そうして、先輩は口元を緩めて私のことをまた抱きしめる。
壊れ物を扱うように、優しく丁寧に、包み込む。
嬉しくて、温かくて、心が満たされる。
……私、すごく幸せだ。
そうっと先輩の背中に腕を回す。
骨張っていて、私とは全然違う。男の子ってこんな感じなんだ……。
すごく、どきどきする。
「なぁ、瑠衣。キスしていい?」
耳元で聞こえた、かすれた声。
「……へっ?」
き…キス? それってあのキス……だよね。
「つーかだめって言われてもするけど」
腕を緩めると、私を見つめる。
どきどきして、たまらない。



