「今、先輩のファンの子たち呼んだから。その子たちにも同じこと言えるかなぁ?」
うそっ……。先輩のファンの子たちを呼んだの?
どうしよう、すごく逃げたい。
のに、足が動かない。
「どうする? 今なら先輩のこと諦めるって言ってくれたら許してあげるよ」
私は痛い思いしたくない……。
でも、それで先輩のこと諦めちゃったら先輩のこと好きになったことを否定することになっちゃう。
「……諦められません」
ほんとはすごくすごく怖い。
足も震える。どうして私がこんな目に遭わなきゃいけないのかなって思う。
でも、恋をしたら楽しいだけじゃないってつばきちゃんが言っていた。
「私、平野先輩のことが好きだから……だからっ、諦められない……!」
精一杯の声を張り上げる。
「なにしてんの」
突然、背後から声が聞こえた。
うそっ、この声……
ザッザッと砂利を踏む音がして、背後から現れたのは。



