ハニーシガレット 【完】







「ただいま」


薫くんが帰ってきた。


「レモンティー冷蔵庫入れとく?」

「うん。ありがとう」

「⋯なんで丸まってんの」


飲み物を冷蔵庫にしまい終えた薫くんがソファーの上で体育座りをしているあたしを不審そうに見る。


「この格好が落ち着くの」

「⋯へぇ」

「ていうか薫くん。スマホ鳴ってたよ」

「スマホ?」

「うん」


きっと着信履歴を見て、初音さんからだとわかればあたしに何か一言いってくれるだろう。

そう期待して言ったのに薫くんは「本当だ」たったそれだけ言って元あった場所にスマホを戻した。



「⋯、」



なんで?


え、なんで何も言ってくれないの?


まさかの事態に一人テンパる。