「美味しかったぁ。ご馳走様でした。ありがとう薫くん」
薫くんの作った美味しい朝食を食べ終えて、片付けくらいはと食器を洗う。
カチャカチャとお皿を洗いながら、新婚みたい、なんて1人ニヤけてるといつの間に後ろにいたのだろう。
「何笑ってんの」
と声を掛けられた。
考えていた事が考えていた事だけに、ビクッと反応してしまった。
「あ、な、何でも⋯」
「ふぅん」
明らかに何かを誤魔化しているあたしに興味無さそうに呟いた薫くんは、「飲み物ないからコンビニ行って買ってくるけど、何がいい?」と言った。
「飲み物⋯」
「うん」
そういえば、ペットボトルの水は飲んじゃったからないし、あたし用に買ってあったオレンジジュースも朝食の時に飲み終わってしまったんだった。
「薫くん、買ってきてくれるの?」
「だからそうだって。で、何がいいの?」
薫くんはコーヒーがあるからわざわざあたしの為に買って来てくれるんだと気付き、感動しているあたしにシラケた目を向ける薫くん。
「早く言って」
「あ、じゃ、じゃあ!レモンティーが飲みたいな」
「了解。じゃ、留守番よろしく」
そう言ってあたしの頭をわしゃ、と1回撫でた薫くんにキュンとしながら「いってらっしゃい⋯!」と送り出した。



