薫くんに巻き付く力を強くさせると、 「柑奈かんな」 とあたしの名前を呼ぶ薫くん。 その低すぎない綺麗な声があたしは大好きなの。 ドキドキするけれど、とても落ち着くんだ。 「柑奈、こっち向いて」 薫くんがもう一度あたしの名前を呼んで、クイッと弱くあたしの服を引っ張った。 「もう、なに?薫く、んっ⋯」 あたしを置いて飲み会に行くことにまだいじけているんだと、少しだけ声を低くしたあたしが薫くんの方を見上げると何かが唇に押し付けられた。