「なんで⋯」
「うん」
「なんで⋯そんな意地悪するのっ?」
ボタボタと落ちる涙はお気に入りのピンクのパジャマに染みを幾つも作っていく。
俯いたあたしの髪の毛に手を差し込んだ薫くんに、少しだけびく、と身体が跳ねる。
「柑奈の反応が面白いから」
そのままあたしの髪の毛を掻き上げる様に耳にかけた薫くんはちゅ、とそこへキスを落とした。
ダイレクトに聞こえるリップ音にぞくりとしたものが身体を駆け巡る。
どうせなら、反応が可愛いからって言って欲しかったな。なんて思ってしまうあたしの方がバカヤロウだ。
薫くんに見つめられて、「ごめんね」と囁かれ、今度は瞼にキスをされて、それでもうさっきまでの怒りや悲しみなんかどっかにいってしまうあたしは、きっと薫くんからしたらチョロいんだろう。
でも、それでもいいの。
チョロくったって、薫くんがそんなあたしが好きだって思ってくれているなら、いいの。



