「ポップコーンは塩味ね」
「うん」
「よし、行こうか」
本当はポップコーンといえばキャラメル味のあたしだけどいつも何だかんだ言ってあたしに合わせてくれる事とこの前の約束通り塩味のポップコーンとジュースを買ってチケットに記載された3番スクリーンへ入っていく。
「段差気を付けろよ」
「はーい」
薄暗い館内、こういう時にさりげなく気にかけてくれる薫くんにキュンとしてしまう。
「薫くん、映画楽しみだね」
座席に座り、本編が始まる前のオススメ映画の予告が流れる中そう話しかければ「うっさい」と言われてしまう。
「薫くんすごいポップコーン食べるじゃん」
それでも尚、普段は1つ2つしかポップコーンを食べない薫くんがもう既に5個以上ポップコーンを食べたのを見てそう言えばギュッと手のひらを抓られる。
「もう始まんだから、静かにしてて」
本気の薫くんの表情に今度こそコクコクと頷いたけれど頭の中は暗闇での薫くんもまた妖艶で男らしくてカッコいいなぁ、だった。



