待ち合わせ場所はこの前と同じ駅前。


休日という事もあってあたし以外にも、デートの待ち合わせだろう人達がチラホラ立っていた。



薫くん、早く来ないかなぁ⋯。



背伸びをして改札の方を見るもまだ気配はなし。
約束の10分前だし当たり前か、とバッグから手鏡をだして自分をチェックする。




髪型はハーフアップに、メイクはナチュラルで柔らかい色を使って⋯、よし、変な所はない。



それから鏡をしまって買ったばかりのライトブルーのAラインワンピースの裾を意味もなくヒラヒラさせてみる。



まだかなぁ、まだかな。



薫くんが乗ってくるであろう電車の停車時間になる。


一斉に改札口から押し寄せてくる人並み。



やっぱり、どこにいてもすぐに見つけられる。