柑奈を追い出した後、襲ってきたのは後悔だけだった。


どうしてもっと上手くやれなかったのだろうと、もっと掛けてやるべき言葉があったのではないだろうかと、遅すぎる後悔をしてももう今更だ。



静まり返った部屋で、さっきまで柑奈がいた部屋で、深いため息を吐く。





「ごめん」



本人がいないところでそんな言葉を言ったって何の意味もないのだとわかっているけれど、無意識に口から零れたそれはとても弱々しくて、自分の情けなさに苛立ちが募るばかりだ。