「俺も柑奈が大切なんだよ、いつの間にかこんなに…俺にとっても一番─────」
苦しいくらい、痛いくらい薫くんの想いが伝わってきて視界が歪む。
きっと、追いかけているのはあたしだけじゃなかった。何も見えなくなってしまうくらい好きなのはあたしだけじゃなかった。
「もう一度、やり直させて」
「っ」
「今度はもう傷つけない」
触れそうで触れない距離で、他の人より綺麗な色をした琥珀色の瞳が見つめる。
その瞳なかにはあたししか映っていない。
「好きだよ、柑奈」
薫くんはずるい。すごくすごく、ずるいよ。
あの日は信じられないって言ったけど、もう信じる信じないの次元じゃない。
ただただ嬉しくて丸ごと受け入れるしかない。
やり直そう。あたしが言えなかった言葉を言った薫くんに、涙が溢れた。
「好きっ…」
泣きながら伝えた言葉に薫くんが嬉しそうに目を細める。
そしてもうすっかり温かさを戻した指先で濡れた頬を拭ってくれた。



