薫くんは全然あたしなんて眼中に無くて、相手にされてなかったけれどそれでも頑張ってアピールした。
会えば話かけたし、無理やり家庭科の授業で作ったお菓子を押し付けたこともあった。
薫くんが放課後図書室で勉強している事を知って偶然を装って図書室に行ったこともある。
もう、ほとんどストーカーで薫くんにも何度も「ウザイ」「キモイ」「しつこい」の三拍子を貰った。
それでも諦められなかった。薫くんに彼女が出来た時はさすがにへこんだし、アタックする事は出来なかったけど唯一の救いは二ヶ月ともたず彼女と別れていたから。だからどうしても諦めたくなくて。
二ヶ月もたない理由なんて部外者のあたしにはわからなかったけど、もしかしたら薫くんは恋愛とかどうでもいいと思ってる人なのかもしれないと思った。
高校一年生のあたしは、そんな薫くんの恋愛観さえ変えられるって馬鹿みたいに信じていた。



