今さら遅いかもしれないけど、話したいです。

薫くんのアパートで待ってます。








ピロンと音がして、メッセージが送信された。


迷惑だって事はわかっていたけれど、自分勝手だって事はわかっていたけれど、今すぐ薫くんと話をしたくてこの前の初音さんのように部屋のドアの前に座り込む。

これじゃあストーカーって言われても仕方ないよなあ、と嫌な想像を膨らませて、冷たい風に手のひらを擦り合わせる。




そして日の沈んだ空を見上げながら、三年前のことを思い出していた。