「おう」
ドアを開けたあたしに気づいた陸斗が軽く手を挙げる。
それに小さく返しながらゆっくりと教室の中へと進んだ。
「緊張して暑かったから窓開けたんだけど、寒い?」
「ううん、大丈夫。涼しくて気持ちいい」
「ならこのままにしておくな」
時折吹き抜ける囁かな風に揺れる黄色いカーテンとあたし達の髪の毛。
その奥ではオレンジ色の夕日が教室内を穏やかに染め上げていた。
「答え、出た?」
一呼吸置いて、陸斗が聞く。
それにあたしはゆっくりと頷いた。
「陸斗の気持ちは本当にビックリしたけど、正直に言って嬉しくもあったよ。真剣に想ってくれてるのも伝わったし、あたしも真剣に陸斗の言葉を受け止めて答えを出そうって、そう思った」
「うん」
「今まで気の合う友達だと思ってたけど改めて男の人として陸斗を見たとき、いいなって思うこと沢山あった。遊園地も本当に楽しくて陸斗といるといつもはしゃいでるし笑ってるなって気づいたの」
「うん、ありがとう」
照れくさそうに笑った陸斗にあたしも微笑み返す。陸斗といると本当に負の感情なんて感じずにいられるような気がする。
今までも、遊園地でも、沢山笑った。
普段ムカつく事もあるし、ふざけ合うこともあって、本当に本当に大切な友達だと思っている。そんな陸斗から想いを告げられて、素直に嬉しいって思いもした。
「─────だけど、陸斗のこと恋愛として好きかって考えたとき、違うってハッキリ思ったんだ」
恋愛感情で陸斗を見れるかって考えたとき見れないと思った。
薫くんよりも陸斗の方を選ぶことは、できなかった。



