「ちょっと陸斗あんたねぇ、」
「趣里は今黙ってろ」
陸斗の言葉に何も言えずにいたあたしに趣里が陸斗を責めるように見るも陸斗の低い声によって言葉を止めた。
「趣里、俺言ったじゃん。今度柑奈が泣くような事があったら全力で行くって」
「⋯」
「⋯柑奈」
静かな空間に、あたしと陸斗と趣里。
すぅ、と陸斗がゆっくりと息を吸う音が聞こえてドクンドクンと鼓動が速くなる。
今まで陸斗のこんなに真剣な声も表情も見たことがない。
掴まれた手首に痛いほど力が入り、吸い込まれるように黒い瞳に捕われる。
「柑奈、この際ハッキリ言うけど」
陸斗の言葉の続きがなんとなく予想出来てしまって聞きたくないと心が拒否する。
けれど耳を塞ぐことも出来ないこの状況では陸斗の言葉の続きを聞くしかなくて─────。
「俺、柑奈のこと好きだ」
真っ直ぐなその言葉に私はどうしたらいいのかわからなかった。



