「柑奈に言われる筋合いないんだけど」
ピン、と空気が張り詰める。
「お前が嫌なように俺も嫌なんだけど」
「何が嫌なの⋯、」
「さっきだって下駄箱でその男といなかった?仲良さそうに話してたじゃん、お前も同じことしてんだよ」
「⋯っ陸斗は薫くんと仲直りしたこいって背中押してくれたんだよ?」
「なら初音も忘れ物取りに来ただけ」
「っだから!初音さんは違うじゃんって言ってるの⋯!」
もしかしたら、あたしも薫くんに同じような嫌な思いをさせてしまっているのかもしれないと、頭がモヤモヤする。
でも、陸斗と初音さんはやっぱり違うと思うの。全然、違うと思うんだ。
でもね、薫くんが嫌っていうならいいよ。
陸斗とあまり話さないようにする。
最低だって、酷いって言う人がいてもあたしは薫くんが一番だから。他の人にどう思われても薫くんがそれでいいって言うなら、いいのに。
「薫くんのこと、好きなのにっ⋯」
なんでそんな冷たい目をするの?
投げやりに、面倒がるの?



