「んっ⋯!」
押し付けられた身体と、手首と、唇。
ふにゃりと柔らかいそれは驚くほど冷たくて、ぞくりと背筋が震えた。
「ん、ぅ⋯」
後ろに下がろうにも固いドアに押し付けられた背中に、逃げることが出来ない。
腕も手首を掴まれて押し付けられているから拒むことが出来ない。
「っはぁ、⋯やめ、んっ!」
角度を変えて深く重なる唇に、こんなキス嫌だって抵抗しても全部飲み込まれる。
なんで、なんで、なんで。
どうして今キスなんかするの?
意味がわからなくて、掴まれた手首が痛くて、荒々しく重なる唇に息が苦しくなって、ぎゅっと目を瞑った。



