何を言って欲しい、って明確にあるわけではないけれど、あたしの言葉に「うん」としか相槌を打ってくれない薫くんにイライラが募っていく。
あたしを落ち着けようとしてくれているのかもしれない。
話を聞こうとしてくれているのかもしれない。
だけど、面倒だと、呆れられているのかもしれない。
「柑奈」
責められているようで、嫌なの。
「寝過ごしてごめん」
「⋯、」
「初音は、良かれと思ってやってくれたんだと思う。けど余計なことだったよな」
「⋯、」
「俺も、配慮が足りなかった」
ああ、もう。
なんでそうなの。
そんな言葉、いらないんだって。
むずむずとする心が痒くてもどかしくてしょうがない。



