ハニーシガレット 【完】








薫くんの家までひたすら走っている途中、手に持っていたスマホが震えた。


「薫くんっ!?」


足を止めて画面を確認すれば、薫くんの文字が映し出されていて、変な緊張感と安堵とが混ざりあった複雑な気持ちの中、薫くんからの電話に出た。



「もしもしっ!?薫くんっ!?」



口から出る息は白くて。

一瞬、視界が白に埋まる程の声量で名前を呼んだあたしに応えてくれたのは、薫くんではなかった。