ハニーシガレット 【完】





時間は夜の8時。
そろそろ帰ろうと、ファストフード店を出る。



「まだまだレポート終わらなそう?」

「俺のはあと少し。でもグループで作ってるから、全然進んでない奴もいる」

「そっかぁ⋯」

「寂しいの?」



隣で歩く薫くんが、悪戯に顔を覗き込む。


ドキン、と跳ねる心臓はまるで薫くんが好きって叫んでいるみたいだ。



「⋯寂しいよ」



今日は会えたけど、確実に会う回数は減っている。

電話だって、最高で一日一回だ。

忙しいのに相手してくれることには感謝している。

だけど、やっぱり⋯。



「寂しい⋯すっごく寂しいっ!」



まるで駄々をこねる子どもみたいだって、わかってるよ。でも寂しいものは寂しいんだからしょうがないじゃん。