スマホを握り締めて飛び出した教室。
廊下の窓から外を見れば枯葉がヒラヒラと宙を舞っていた。
「電話、したいなあ⋯」
だけどここはぐっと我慢。
一応、勝手にバイト先に行ってしまったことは反省しているつもりだ。
だから、あんまり薫くんの都合を考えない行動は控えよう。と、ちょびっとだけ、思っている。
でもやっぱり声が聞きたくて、あと一回タップすれば薫くんに繋がる画面までいっては戻るを繰り返していると⋯⋯、
「わわっ、」
手の中でスマホが震えて画面には焦がれていた薫くんの名前が映し出された。
あ、今テレパシー通じちゃった?
あれ、テレパシーって使い方合ってる?
なんて舞い上がりながら、通話ボタンをタップした。



