「なに、意味わかんないんだけど」
「っあたしもっ⋯」
「はぁ⋯?」
やっぱりまだ、少し熱があるのかもしれない。
ちょっと、心が弱くなっているのかもしれない。
今更そんな言葉を思い出して泣くなんてそれしか考えられない。
「う、⋯ッう゛~、」
「本当にどうしたの?お前」
涙を止めようと唸りながら力を入れるあたしに薫くんが戸惑いながら手を握って顔を覗き込む。さっきは手を握ってとお願いしても嫌がったくせに。
「っ薫くん⋯!」
「ん?」
「あたしって、薫くんのっ⋯彼女⋯?」
「は?」
「あたしはっ、薫くんの彼女なのっ?⋯か、彼女でいいのっ?」
こんな事、きっと熱でどうかしていないと聞けない。だって返ってくる答えがわからなくて、普段だったら怖くて聞けない。
今だって、不安で堪らなくて⋯きゅ、と握った薫くんの手にボタリと涙が落ちた。



