趣里はあまり集団を良しとしない。
本人曰く、人に合わせるのが面倒だし一人の方が気が楽なんだとか。
だけどそんな趣里はどうしてかあたしと一緒にいてくれている。
「柑奈には変な気を遣わなくて済むから」
前にそう言っていた趣里との仲は入学式から。
席が隣同士だったあたし達は話をする機会も多く、いつの間にか今の様な仲になっていたんだ。
「ねぇねぇ趣里」
「なに?」
「今日薫くんと会うんだけど、髪型下ろした方がいいかな?結んだ方がいいかな?」
「くだらない。どっちだって良いんじゃない?」
シラケた目を向けられるのはいつもの事。
だけどあたしのそんは話や惚気に何だかんだ付き合ってくれる趣里があたしは大好きだ。
勝手に姉の様な存在だと思っている。
「あたし的にはたまには結んで普段と違う魅力も出したいなって思ってるんだけど⋯」
まあ、そんな魅力があたしにあるのかと問われれば自信はないけれど⋯。
やっぱり薫くんにはいつだって可愛いって思っててもらいたいから⋯。



