ハニーシガレット 【完】




掬うように、包むようにして持ち上げられた顔は、おでことおでこがくっつくくらいの至近距離で。



「顔、赤くない?」


薫くんの声が普段の何倍もの威力を持って鼓膜を震わせた。



「なんか頬も熱いし」

「⋯っ、」

「熱あんの?」


瞬きをするたび、長い睫毛が揺れる。

琥珀色の瞳はハッキリと、くっきりとあたしを映している。



もう、風邪で熱くなって赤いのか、それとも薫くんにドキドキして赤いのかすら疑問だ。