ハニーシガレット 【完】





嫉妬とか、そういう事は言えないから。

言ってしまった時の薫くんの反応が怖いから。


ならせめて、好きだって気持ちは言葉にして伝えようと、口を動かす。




「お店にいた誰よりもかっこよかったよ。あたしが来て、迷惑かけちゃったし、嫌な思いさせちゃったかもしれないけど、本当に、かっこよくて⋯」

「⋯」

「内緒で来たことは謝るけど、でも、薫くんがアルバイト頑張っているところ見れてよかったって、思ってる⋯」




怒られちゃったし、初音さんの事もあったし、嫌なこともたくさんあったけれど、薫くんの新しい一面を見れて嬉しかったのは事実だ。




「⋯あたしは、更に⋯、薫くんを好きになったよっ⋯、」




また、あたしと薫くんの好きの差が、開いた気がするけれど。