べつに今日じゃなかったら言えたのかもしれないけれど、「妬いた」くらいは言えたのかもしれないけど、さすがに今日はちょっと無理。 何かを喋ろうとすると泣いてしまいそうで。 ぎゅ、と唇をかんだ。 「柑柰」 「⋯、」 「何がそんな不満なわけ?」 「⋯」 「何かあるなら言えよ」 不満なんじゃない。不安なんだよ。 言いたいけど、薫くんが言わせてくれないんじゃん。 尚も唇をかんだまま何も言わないあたしに薫くんはイライラしたように、だけどどこか困ったように息を吐いた。