「無理、未成年だろお前」
「お酒飲まないなら入れるって知ってる」
「入店拒否する」
「理不尽!」
「とりあえず帰って」
「やだ」
「タクシー代渡すから今すぐ帰れ」
「イヤ!」
帰そうとする薫くんに何がなんでも帰ってやらないぞという気持ちを込めて下から睨み上げる。
絶対に帰ってなんてやらないんだから。
周りを見れば、女性客はお酒やお料理を楽しみながらも、チラチラと薫くんを見ている。
さっきあたしの所に来る前に薫くんがオーダーを取りにいった客なんて連絡先渡そうとしていたし。
そりゃあ、カッコイイよ。とってもとってもカッコイイよ?薫くんは。
艶のある黒髪に、均等の取れた整った顔立ち。
綺麗な瞳にスタイル抜群ときたら見ない女子はいないよ、多分。
だけど、見てしまう気持ちはわかるけど、薫くんはあたしの彼氏なんだもん。
あたしからしたらそれは不安でしかない。



