「シャワー浴びてくれば」
薫くんのアパートに着いて、シャワーを借りる。
濡れた制服はどうすればいいのかと聞けば洗濯と乾燥をしてくれるらしく、有難くそうしてもらう事にした。
冷えた体を熱いシャワーで温める。
そうしていく内に少しは頭が冷静になってくれるかなと思ったのに、目を閉じても、あっついシャワーを顔面に掛けてみても、頭の中をグルグルしているのはさっきの女の人の声。
砕けた喋り方で、呼び捨てで呼んでいた。
「別に、ただの友達でしょ⋯」
そうわかっているのに、言い聞かせているのに、あたしと居ない時にあたしじゃない女の人が薫くんと居るのが気に入らない。
呼び捨てで呼んでいたのが気に食わない。
「っもう、モヤモヤするっ⋯、」
だからといって、このモヤモヤを解消する術をあたしは知らない。



