「飲み会っ⋯?」 「うん」 「それって、女の子もいたり⋯」 「まぁ」 「そんなぁ⋯」 ガクッと項垂れるあたしを横目に「これうま、」とお友達から貰った海外のチョコレートを食べるのは私の彼氏である。と、思う、薫<かおる>くん。 サラサラの黒髪に合う美術品の様な綺麗な顔立ちが、「お、女の子もいるんだ⋯」とわざとらしく呟く私の方を向くことはない。