“ただの”可愛い彼氏

着いたのはたまたま見つけた公園。

とても小さくて,ベンチが1つとかなり小さな子供以外乗れない遊具が2つ。

すぐ見える距離に大きな公園があるのもあって,誰もいない。

パクパクとたい焼きを食べていると,純の視線を感じた。

なんだろ……

頬に熱が集まる。

結局そのまま私が食べ終わるまで純は私をじっと眺めていて,味なんかほとんど分からなかった。

純を見ると,やっぱりと言うべきかほとんど進んでいなかった。



「…んまっ」



私が待っていることに気付いた純は,ようやく食べ進める。

どうしよう。

あまりに美味しそうに食べる純を見て,私も食べたくなった。

もういいや……えいっ

勢いまかせに,私は純の手を抑えてたい焼きにかぶりついた。

純ならこれくらいゆるしてくれるはず。

私はそれだけを思って。