それなのに、俺は更に、今にも脆く崩れてしまいそうな神崎を、縛って縛って、俺の求める世界に引き摺り込もうとした。灰色の重い鎖で、雁字搦めにしようとした。好きだ。殺して。死にたい。それぞれ言葉の重みは違えど、込めた想いは全部同じで。俺は。本当は。全然。
「……好きじゃ、足りない」
思考を奪われたような感覚。読み取られたような衝撃。俺の肩に顔を埋めていた神崎がそう静かに口にすると、彼は俺と目を合わせた。親指が、流れる涙を掬う。その指先すら熱く感じて、胸が締め付けられた。
泣いてる。神崎も。秋月の涙、冷たい。神崎の指、熱い。キス、したい。うん、俺も、したい。至近距離のため、呟くような声でも成立する会話。ぶつかり合う吐息。何度も重ねた唇。神崎の形を覚えた唇。お互いに目を閉じて、優しく、軽く、触れ合わせるだけのキスをした。でもそれは、抑えられない、溢れ出す想いによって、徐々に深くなっていく。どちらからともなく舌を絡ませ、息が続かなくなるまで求め合った。全然、好きじゃ、足りない。好きなんかじゃ、足りない。神崎。神崎。俺は。神崎を。心から。
「……好きじゃ、足りない」
思考を奪われたような感覚。読み取られたような衝撃。俺の肩に顔を埋めていた神崎がそう静かに口にすると、彼は俺と目を合わせた。親指が、流れる涙を掬う。その指先すら熱く感じて、胸が締め付けられた。
泣いてる。神崎も。秋月の涙、冷たい。神崎の指、熱い。キス、したい。うん、俺も、したい。至近距離のため、呟くような声でも成立する会話。ぶつかり合う吐息。何度も重ねた唇。神崎の形を覚えた唇。お互いに目を閉じて、優しく、軽く、触れ合わせるだけのキスをした。でもそれは、抑えられない、溢れ出す想いによって、徐々に深くなっていく。どちらからともなく舌を絡ませ、息が続かなくなるまで求め合った。全然、好きじゃ、足りない。好きなんかじゃ、足りない。神崎。神崎。俺は。神崎を。心から。



